40代女性。
お仕事で喉を酷使し、声がしゃがれてしまいました。ポリープが出来つつ、治療も続けていらっしゃいます。
お医者さまからは、首の脇の胸鎖乳突筋・脇から後ろの斜角筋の緊張が強すぎて喉を締めているのも原因ではないかという事でした。
はじめに立った状態で首の動きを確認です。頭を前後左右に動かした様子を確認すると、前に倒しやすく右に倒しやすい、右に向きやすいといった感じでした。次に寝た状態で首を触ってみると、乳突筋も斜角筋も右側の硬さがあり痛みを感じていますので、動きの状態と合った感じでした。
まずは首の筋肉の調整です。顔を横に向けた時に耳の後ろから鎖骨まで、タテに張り出す筋肉が胸鎖乳突筋ですのでそこをゆっくりゆるめます。グイグイ押すと痛いので、手のひらで撫で下ろすようにしていくととても気持ちが良いです。
ちなみに乳突筋の下には内臓の運動神経である迷走神経が走っているので、そのまま内臓調整に繋がっていきます。こちらの方の場合、右側の乳突筋の緊張が強いということで右迷走神経、つまりは消化器系の胃腸・膵臓あたりのお疲れも絡んでいるのでははないかとお話を伺ってみますと、よく食後に胃もたれを感じるという事でした。
そして乳突筋の下に斜めに通る斜角筋の調整は、少し奥の方に指を挿していきます。
斜角筋は頸椎(首の骨)から第一・ニ肋骨までついているのでやはり顔を横向きにした状態でゆるめます。この斜角筋は首こりの調整には不可欠になりますので、いろんな症状の方に使われます。
首の調整はここまで行い、最後に均整法では頭蓋骨と骨盤の相関関係から、喉と恥骨の相関調整を行います。下腹部から恥骨結合部を触れると左右に硬さの差があり、痛みを感じます。これも右側でしたので、押圧のまましばらくおくと痛みがなくなってきました。立ち上がって首の動きを確認すると、だいぶ動きづらさが軽減されたようです。
明日からまたお仕事で声を出されるのですが、少しずつでも喉の調子が戻ってきてくれればありがたいです。